記事が長めなので先に結論を書きます。

  1. 1つの変数の直線上にプロダクトアウト型とマーケットイン型は分かれる。

  2. プロダクトアウト型に寄りがちならマーケットイン型に学ぶことが重要だ。

  3. プロダクトアウト型こそエントリー市場を適切に決めろ。

これから詳細に解説します。長いといっても要点を絞ってるので3分で読めます。
現在Amazonの経営関連書で96週連続1位となっている「起業の科学」。その書内で強調されているのが科学という視点です。
著者の田所さんが「成功はアートであり失敗を無くすのは科学である」と常々言うようにこの本はスタートアップがいかに失敗しないかということが書かれています。
そして著者自身がたどり着いた結論としてこの本はマーケットイン型に強くフォーカスされています。マーケットインの方が成功の確率が高いのは言うまでもないでしょう。
しかし世の中の起業の多くがプロダクトアウト型であり事業そのものに対する思いが強いほどそれに偏ってしまうのではないでしょうか。
今回は著書内で語られてこなかったこの2つにおいて著書と同じ流れで話したいと思います。

スタートアップがPMFを達成するまでに辿るステップは全部で4つ。
イシューから始めよの内容も含め、

起業の科学

1.テーマを決める(始点を定める)
2.イシューの質を高める
3.ソリューションの質を高める
4.売れる商品を作る(PFMの達成)

では本題です。
まず始点を定めるところから始まるのですがここでプロダクトアウトとマーケットインは分かれます。

プロダクトアウトとマーケットイン
簡単に言うとこのテーマにかける思いの強さの違いでプロダクトアウト型かマーケットイン型かに分かれやすいということです。
例えば資産相続のSaaS型のスタートアップがあったとします。このテーマに決めた人はきっと自分自身が資産相続を経験した時に非常に面倒な手続きがあったからこの状況を変えたいと思ったからこのテーマに決めたのでしょう。市場性を加味した上でだと思います。しかしここに、自分自身の強い使命感は感じていないかもしれません。これを解決するために生まれてきたというのほどの。

もう一方でスティーブ・ジョブスはプロダクトアウトに寄った人の中での成功者と言えます。iPhoneというアイデアを思いついた瞬間自分自身に強い使命感を感じて何をしてでも成し遂げようとしたのではないかと。少なくとも冷酷な程の現実主義ではなかったと思います。

取り組みたいテーマを考えた上で本当にこの始点が良いのかを確認するために著書では様々なチェックリストがあります。例えば狙う市場は100億円以上あるか等。
きっとマーケットインに寄った人ならこれらのチェックリスト項目に多く当てはまらなかった時に新たなテーマを選ぶ決断がしやすいでしょう。しかしプロダクトアウトによった人はここでなかなか退けない。これがプロダクトアウト型が失敗しやすい理由です。想いが強すぎてピボットできない。このチェックリストの項目に当てはまらないほど成功できない確率は高くなります。
プロダクトアウト型であることを自覚した起業家はできる限りマーケットイン型に近づきマーケットイン型の良いところを吸収するのが大切です。そうすればマーケット型よりも成功しやすいと個人的に思います。

2.イシューの質を高める
ここの高め方も著書に載ってるので多くは書きません。しかしどうしてもプロダクトアウトに寄ってしまった人たちにこそここで考えるべき重要なポイントがあります。
それが「エントリー市場」を適切に考えるということです。
PMFを達成する前に大きな市場を狙うな」ということですね。

Googleは論文検索から。
Amazonは本から。
Facebookはハーバード大学内から。
Appleはオタク向けコンピューターから。

どの成功している企業もエントリー市場を細かく見極めそこに最適な商品を届けたからPMFを達成出来たしそして彼らは何故PMFを達成できたかわかっていたから次への再現性があったということなんです。
こうやって課題の質を高めていきます。
これらの作業を高い精度で行えたスタートアップはコードを1行も書かなくても商品のプロトタイプを作らなくても数億円の資金調達が出来ることは多くあります。田所さんの顧問企業の多くがその例であるようです。

まとめると

  • 1つの変数の直線上にプロダクトアウト型とマーケットイン型は分かれる。
  • プロダクトアウト型に寄りがちならマーケットイン型に学ぶことが重要だ。
  • 課題の質を高めるためにプロダクトアウト型こそエントリー市場を決めろ。

ということでした。